餃子に合うのはどれ? 酢くらべ選手権!!【②マルカン酢さんに教えてもらった編】

文:永尾 崇晃(がおがお)

 

1月30日、ダブルインコメのマルカン酢チームは、マルカン酢さんの工場見学に行ってきました。
お酢づくりの現場を見せていただいたほか、この数ヶ月あらためて「お酢」に接してふつふつ湧いてきた疑問についても教えていただきました。

《教えてもらったこと①》 いまや海外でも定番のSushi。酢飯に欠かせない「お酢」の届けかた。


応対してくださったマルカン酢(株)マーケティング室の竹内さん

竹内さん「本日はお越しくださり、ありがとうございます」
学生チーム「よろしくお願いいたします!」

最初にマルカン酢さんとお酢をつくる過程をビデオで学んだあと、質問をさせていただきました。

学生チーム「海外における、お酢のマーケティングはどのようにして行なっているのですか?」

私たち日本人は、日本食の代表であるお寿司が高い認知度を保っているのをごく当たり前のように感じます。
そのお寿司を作る上で欠かせない酢飯を海外でつくるためにお酢は必要不可欠ですが、どのように生産し、マーケティングされているのか疑問に思ったのです。

竹内さん「マルカン酢は、アメリカに工場を持っています。現地で生産し、アメリカの消費者へ届けているんですよ」

1974年、45年も前に他社に先駆けて、マルカン酢さんはアメリカのロサンゼルスに支社を設立。現地の水と現地で作ったカルフォルニア米を使用して、米酢を生産し、全米にマルカン酢の米酢を現在まで届け続けているのだそう。日本以外の国でお酢を生産するにあたって難しいことはなんだったのかと伺うと、「現地の水は硬水なので、軟水に変えてからお酢をつくらなければならない点ですね」と教えていただいた。

学生チーム「日本のお米ではなく、現地で作られたお米を使うことによる問題や苦労はありませんでしたか?」

竹内さん「使用する米によって味に差は出るものの、作れないことはありません。カルフォルニアで作成されているお米は、日本のお米の遺伝子を受け継いでいますね」

学生チーム「お酢を作るうえでの菌はどのように調達を?」

竹内さん「菌は、日本から持って行ったものを使い続けています」

酢工場を海外展開していき、多くの人にお酢を届ける仕事の中に多くの人のたゆまぬ努力があることを初めて知った瞬間でした。

《教えてもらったこと②》350年間こだわり続けた製法でお酢をつくっている。

しっかり手を洗ったあと、そろって工場内を見学。
普段は見ることのできない様々な機械を目にして、あらためてお酢への興味が湧きました。
お酢づくりのなかでアルコールから酢酸に変化させる工程では、マルカン酢さんでは、350年もの間こだわり続けた製法「静置発酵」を行なっているそう。
その現場を実際に目にしたとき、どれだけ大切に一本一本のお酢が作られているのかをはじめて実感し、私はひとり感動していました。

《教えてもらったこと③》すこし雑味が残る穀物酢も餃子に合う。

 

工場見学後の席で、ついに「餃子に合うのはどれ? 酢くらべ選手権」実験結果をご報告。

「送っていただいた10本で実験したところ、宮内庁御用達のお酢が一番合うという結果になったのですが、ピックル酢で食べても美味しかったんですよ!」

ピックル酢が餃子に合うという結果に対して、「今度試してみます」という反応をマルカン酢さんからいただけて、実験したかいがあったなぁと感じました。

加えて、
「リンゴ酢など甘めのお酢は合わないと思う」
「あらゆる餃子店は、基本的に純米酢を使っていると思う」
すこし雑味が残る穀物酢も餃子に合う」
と、お酢のプロからコメントを頂戴しました。

最後にお酢と餃子トークで盛り上がることができた工場見学。
これだけ興味深いお酢の世界を、私はいままで知りませんでした。

料理の引き立て役で、決して前に出てはいけないという調味料、お酢。
工場見学で出会った、お酢づくりに全力をかけるみなさんに代わってでも、お酢の素晴しさや正しい食べ方・飲み方を広げていけるよう、今後も取り組んでいきたいと思っています。