私はご飯になりたい

文:大西康平

私はご飯になりたい

人間が必要な栄養素を大きく分けるとタンパク質糖質脂質であり、これらのバランスが重要。

スポーツ選手だろうと、会社員だろうと、相撲取りであろうと必要な栄養素のバランスは同じで、要はエネルギーの消費量や、目的が違う。

よく言われる理想の体に近づく方法は、脂肪を燃焼させて、筋肉をつけること。

例えば、痩せるために「炭水化物抜きダイエット」というものをやっている人がいる。
日本人は一日に3つの栄養素のうち糖質(炭水化物など)を57.5%摂らないと健康を維持できず、このバランスが崩れると体に悪い影響がある。
また筋肉をつけるためには、筋肉の材料であるタンパク質だけでは不十分で、筋肉を動かすための糖質が必要である。
逆にタンパク質、糖質を取り過ぎると、生活習慣病になったり、余分な分が脂肪に変わってしまう。

今回の取材で、これまで知らなかった食事に関することや身体の管理について様々なことについて知ることができた。

取材の中で自分自身が関心を持ったのはバランス

この世に正解はなくて、全部正しい人はいない。

世の中の様々なことでバランスという言葉を耳にする。
確かにバランスが大事であると思うことがよくある。

簡単に理解できるもの、表面を信じて、バランス感覚を欠いたトップを選んで世界が混乱する。

組織などで、誰かの意見を尊重すると、誰かの意見が通らない。

不満が溜まって爆発する。

僕の後輩は、誰もやらないなら嫌なことでもやってあげちゃうとても優しい女子大生。
女6人で海外に卒業旅行へ。

航空券、ホテル・ロッジ、ホテルまでの交通、観光地への交通の手配。
ロッジとの1ヶ月ぐらい続くメールのやり取り。
「ここ行きたいと言うけれど、場所だけ言ってあとはよろしく ― 大変さ知らないでしょう(^_^)」

高額が動いて、クレジットの利用限度額やらレート換算やら。
「私のクレジットは親と共有してるから ― 私もそうだよ、このやろう(^_^)」

このメンバーでの旅行は最初で最後だからまあいいけれど。
「私はそんなことしないけど、グループで数回そういうことならハブられるよ(^_^)」

女6人が集まると怖いらしい。よく分からないけれどなんか怖い。
うまくみんなのバランスを取る彼女に賛辞を送ろうと思います。

この世に正解はなくて、全部正しい人はいない。
だから、バランスがいい人なんていないと思う。

僕もそうだけど、たまに人は自分の価値観に縛られて、自分は正しいと思い込んで、偏っているように見える人を排除しようとすることがある。

みんなバランスが悪い、そしてバランスが悪い人が集まって一つのバランスを作っているような気がする。

日本食ではご飯を中心として色々なおかずを食べる。
人それぞれの好みのものや、その土地独特の料理などをおかずに白いご飯を食べる。
栄養素のバランスを考えると、ご飯はバランスがよく、さらにご飯は他の料理と一緒に食べるので、全体としてバランスが良くなる。

甘くて白くて、いろんな個性を持った料理を優しく包み込む

他の料理との協力は惜しまない

どんなに個性的なものでも受け入れちゃう

だって向こうも自分を包み込んでくれるから

たまに自分がわからなくなって、苦しくなっちゃう

けれど、やっぱりみんなと一緒がいい

そんな「ご飯」に私はなりたい