老若男女50人の「私が大好きな白ごはんの食べかた」

構成:佐久間 功規

1番好きな白ごはんの食べかた、教えてください。

ご飯茶碗を直接口につけ、箸でかきこむ。
行儀が悪いとはわかっていながら、そうまでしてでも頬張りたい大好きなご飯の食べかた。
私にとってそれは、ミンチを炒め、卵をかけてニンニクを入れたそぼろ丼だ。
ほかの人はどうなんだろう。

家族、大学の友人、ダブルインコメで出会った人たち……下は6歳から上は80歳までの老若男女に聞いてみた。
すると、出るわ出るわ、「なるほど」から「えーっ」まで次々と。
「味噌汁と白ごはん」ひとつをとっても、「味噌汁をご飯にかける」派と「味噌汁にご飯を入れる」派がいたりする。

そんな32通りの食べかたがこちらだ。(「ごく普通の白飯」という回答も複数あったが、今回は除いた)

1. 味噌汁にご飯を入れる / 2. サントリー烏龍茶を冷やご飯にかけてキュウリの古漬けを添える / 3. あんこをご飯にかける / 4. きな粉をご飯にかける / 5. かぼちゃスープにご飯を入れる / 6. 焼肉のたれをベトベトにつけたご飯 / 7. 肉屋で買ったたったひとつのコロッケをご飯にのせ、お湯をかける / 8. ご飯にマヨネーズをかけてベーコンで挟んで食べる / 9. わさびだけをご飯にかける / 10. 必ず味噌汁でねこまんま / 11. シーチキンマヨネーズ&海苔で2合くらい食べられる / 12. フツーに醤油かけるとか / 13. 肉じゃがの出汁にご飯を入れる / 14. クリームシチューをご飯にかける / 15. マヨネーズをかける / 16. とろけるチーズをチンしてご飯にオン / 17. 熱いご飯に熱い緑茶、でもほうじ茶もアリ / 18. うなぎのタレをかける / 19. お刺身をほかほかのご飯にのせる / 20. こどもの頃に母がつくってくれた、できたての塩にぎりに海苔を巻く食べかた / 21. こどもの頃に寝る前のスキンケアしたての母にせがんで握ってもらった、乳液のにおいがかほるおにぎり / 22. ごくふつうの塩がゆ / 23. 醤油とチーズをご飯にかける。チーズが先、そこに醤油をかける。チーズが程よくとける / 24. 雑煮をご飯にかける / 25. 納豆に砂糖を入れてそれをご飯にかける / 26. 柿の種を砕いて、粉状にし、ふりかけのようにご飯にかける / 27. ポテトチップを砕き、ふりかけ状にしてご飯にかける / 28. 鰹節をご飯にかけ、その上にわさびと醤油、卵をのせる / 29. 味噌汁や煮物(豚汁など)をご飯にかける / 30. 鮭フレークや海苔などをかけたお茶漬けにする / 31. そうめんのつゆ(魚を煮込んだもの)をご飯にかける / 32. たらこや明太子をご飯にのせる

 

バリエーションが豊かそうに見えるが、本当にそうなのだろうか。
相関関係も気になる。
縦軸・横軸の定義も、どこに何をマッピングするかもすべて私の独断と偏見だが、6種類のマトリックスに表してみた。

①[ゴージャス・チープ] × [男性っぽい・女性っぽい]

グルメが好むようなゴージャスな食べかた、幼少期の思い出が詰まっている食べかたは、男性/女性のイメージの振れ幅は少ないようだ。
対して、お手頃価格で叶うB級グルメ的な食べかたは、手の込んでいるもの(私はそれを女性的と直感した)から手軽なもの(私はそれを男性的と直感した)までさまざま。

②[個性的・一般的] × [男性っぽい・女性っぽい]

「えーっ」と声をあげてしまうような個性的な食べかたは、性別のイメージによらず一定数……いや、半数程度いるらしい。
少数でいることが個性なのか、十人十色なことが個性なのか。普遍の問いにぶつかってしまった。

③[大人・子供] × [コンサバ・アグレッシブ]

好きな食べかたには、老いも若きもないようだ。

④[現代的・古典的] × [男っぽい・女っぽい]

こちらでも、男性/女性のイメージの振れ幅はあまり見られなかった。

⑤[都市的・地方的] × [コンサバ・アグレッシブ]

今回のアンケートは神戸市内・近郊で取ったのだが、地方的なイメージ(≒昔ながら)の食べかたを挙げる人が多かった。

⑥[関西的・関東的] × [コンサバ・アグレッシブ]

アグレッシブな食べ方には、どうしても関西圏の文化を感じてしまうものが多い。