歩行と音に関する、いくつかの考察。

文:大西 康平

歩いていると必ずついてくる「音」に、僕は感情を揺さぶられる。

ガサガサ、ガリガリ、パリパリ。冬の準備が始まって葉の色が変わった頃、枯れた落ち葉が埋め尽くすその道を行くとウキウキする。バシャバシャ、ボチャン、ピチャピチャ。雨あがり、大きな水たまりを見つけたら靴が濡れるのも気にせず突っ込んでいく。ギュッギュッ、ザクザク、シャリシャリ。雪が積もった日、誰よりも早く足跡をつけようと寒いことも忘れて外に飛び出す。

歩いていると必ずついてくる音は僕の感情を揺さぶる。

普段、裸足や靴でいろんなところを歩くといろんな音がする。あることをするための専用の靴もあって、例えば、バスケットシューズを履いて体育館でバスケをしているときキュッ、キュッという音がして。

音はこの世界にあふれていて、普段気にしないけど、昔から人々は自然の音を楽しみ、音を出すものを自ら作っても楽しんでいる。例えば、日本人は音を言葉で表す擬音語をよく使っていて、約4500もあるし、古典などにも登場する。他の国の、例えば英語では擬音語はほとんどない。人間は言葉を使って考えていることや感情を表現することが多いので、言葉が多いということは、日本人は音に対する感性が豊かなのかもしれない(出すのは苦手?)。

だからか、歩いて音を聞いたりするだけで、いろんなことを思ったりする。また、ある音に対する感じ方や、表現の仕方は人によって違う。自分が思った擬音語が他の人は全く違っていたりして面白い。

雪山を登山する登山家は、歩く音以外なんの音もしない雪山で雪の上を歩いて、どんな気持ちなんだろう。スパイができるだけ音を立てずに政府機関に潜り込んだ時、どんな気持ちなんだろう。人を踏みつけて生きている人はどんな気持ちなんだろう。いろんな人に歩いたときの音、その時の気持ちを聞いてみたい。

絶対に歩けないところを歩くことを想像してみるのも面白いかもしれない。僕は屋久杉の枝の上を歩きたい。

 

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